今日は「被造物を大切にする世界祈願日」のために捧げるごミサとなっており、通常の「聖書と典礼」を使ったミサではなく、聖書朗読も共同祈願も特別に用意されたものでした。

◆ジョニー神父様のお説教
教皇フランシスコの回勅「ラウダート・シ」をご存じでしょうか。今はもうお亡くなりになられましたが、前の教皇様であるフランシスコ教皇様によって2015年に発行された本の名前です。漫画のようなものなら手軽に読む方が多いでしょうが、この本ということになると手に取って読んだという人はそう多くないかもしれません。たとえ神父であっても、まだしっかりと読んだことがないという人もいるかもしれません。
ラウダート・シという言葉は、古いイタリアの言葉でアシジの聖フランシスコの祈りである「太陽の賛歌」の冒頭の言葉「Laudato si’, mi Signore(わたしの主よ、あなたはたたえられますように)」に由来しています。アシジの聖フランシスコとフランシスコ教皇様は同じ名前がついていますが別の人です。しかし教皇フランシスコさまもアシジの聖フランシスコと同じように貧しい人のために祈る方でした。この地球は神様からいただいた人類共通の家としてみんなで大切にしましょうと話されています。環境が破壊されてその結果被害が発生するとき、最も被害を受けやすいのは貧しい人たちです。世界のなかで豊かな国とされる先進国の人が、遠いアフリカやアジアへ行って森の木を切って自分の国へおくることが現地の環境破壊を引き起こすのです。回勅「ラウダート・シ」で訴えられていることは自然を大切にしましょうということだけではなく、人間を大切にしましょうということです。環境を守るためにできることは、小さなことを挙げると、例えば食べ物を無駄にしないこと。水や電気を大切にすること。必要がない部屋の照明がつけっぱなしになっていることはないでしょうか。必要以上にモノを買わないこと。冷蔵庫の中にまだ食べ物があるのに買い物に行ってしまうことはないでしょうか。そして身近な人を大切にすることをも含みます。よくあることですが、私たちはしばしば人を無視しています。そのような人や物を粗末に扱うことをやめて、神様がおつくりになった自然界とそこに生きる動物や人間を大切にするようにしましょうというよびかけです。神様から呼びかけられているメッセージですから、私たちの使命であると言えます。

藤城清治さんの影絵「太陽の賛歌」
共同祈願
☆世界に広がる教会が、教皇フランシスコの回勅「ラウダート・シ」で掲げられたインテグラル・エコロジーの精神を広めることができるよう導いてください。支援やいのちある他の被造物との調和を取り戻し、一人一人の尊厳が大切にされる世界を実現するための、力強いあかしとなることができますように。
☆世界の指導者のために祈ります。いま、かけがえのない地球とそこにあるあらゆるいのちが危機に瀕しています。地球環境の保全と平和の実現のために責任ある道を選択し、貧しい人や弱い人が希望をもって生きることができる世界のために力を尽くすことができますように
☆私たちの「共通の家」である地球をいただいたことに感謝して祈ります。いま、この地球ではあらゆる生態系が苦しみの叫びをあげています。私たちが生き方を改め、搾取ではなくつねに他者の必要に心を向け、あなたへの賛美と感謝を忘れずに生活することができますように
◆週報より
10月4日(日)14:00 仁豊野教会(聖フランシスコ病院修道女会聖堂)において酒井俊弘補佐司教様の司式により姫路地区合同堅信式が行われます。
◆感想
今日は「聖書と典礼」を使わず、聖書朗読も共同祈願も通常とは違いましたが会衆が唱える祈りなどはプロジェクターで大きく映し出されていました。
被造物を大切にする世界祈願日ということですが、環境問題はいやでも考えさせられるテーマです。資源を大切にしたいと思えば思うほど、現実生活のなかでは資源の無駄(使い捨て・過剰消費)が目について理想との矛盾を感じています。卑近な例ですが、オフィスにいるとたった1日だけでもトイレの洗面所などで大量のペーパータオルが捨てられているのを目にします。ペーパータオルは貴重な資源から作られますが、安価であるゆえに問題なく大量に消費されるのです。大量にストックされ、人が手を洗って水分をふき取るとたちまち即ゴミとなり、ゴミを処理するためにもエネルギーが使われています。エネルギーだけではなく企業の投じる環境整備費も相当のものになります。ペーパータオルではなく各自がハンカチを持ち歩くようにしたら貴重な資源を無駄にすることも防げるしゴミの処分も不要になるし、企業のコストも削減できるのに・・・と考えます。しかしながらコロナ以後は「感染対策」が優先課題となり、清潔を保つためには使い捨てが標準とされているようです。でも・・・使い捨て習慣の加速を見るたびに、こんなことでいいのかなと胸がざわざわするのです。この現状に「環境と資源を大切にするために、使い捨ては必要最小限に限ります」という当たり前と言えば当たり前の声を上げられたらうれしいのですが。物価高騰の日々ですから近い将来、ペーパータオルも値上がりするでしょう。そうなると「感染対策」「清潔」よりも「経済」が優先され、ペーパータオルは設置されなくなるような予感がします。
お金が高くつくから使い捨て習慣が維持できませんという流れではなく、環境を守るために使い捨てはしませんと言える文化を歓迎したいです。共同祈願の祈りを共有できることは素晴らしいことですが、私たちには具体的な行動を伴うようにと招かれているのです。「もったいない」という感覚はラウダート・シの世界観ととても共通していると思います。


アシジの聖フランシスコといえば、神様の被造物をこよなく愛した聖人です。空の小鳥たちにお説教を聞かせたり、人々を困らせていたオオカミと話をして対立を和解へ導いたり、おとぎ話のような美しいお話が数多く残されています。この本でもお話と影絵がたくさん見ることができます。
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